バー・ツール ナランハ メールマガジン Vol. 59 (2010年8月5日 発行)

メンテナンスの都合上、外部サイトへのリンクは非表示にしています。

        ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 バー・ツール ナランハ インフォメーション メールマガジン

           https://www.naranja.co.jp/bar

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Vol.59(2010.8.5 発行) ━━

 ☆ MENU ☆

 1.ULTIMATE WORLD FLAIR 2010 GRAND FINAL ~ 世界の壁 ~ by N 
 2.カタログ配布
 3.新商品情報・お知らせ
 4.休業日のご案内
 5.次回発行日のご案内
 
 登録・解除はこちら https://www.naranja.co.jp/bar/news-letters


==================
 1.ULTIMATE WORLD FLAIR 2010 GRAND FINAL ~ 世界の壁 ~ by N 
==================

 日本のフレアバーテンディング界を統括するANFA(アンファ)こと全日本フレ
 アバーテンダーズ協会が、発足10周年を迎えました。心よりお慶び申し上げ
 ます。10周年を記念して開催されたのが本大会「ULTIMATE WORLD FLAIR 2010
 GRAND FINAL」。正式にカタカナで訳すと非常に長くなるので、皆「アルティ
 メット」と呼んでいます。

 世界を目指し、そして幾つかの大会では世界を制し、その独自のスタイルで
 世界に確固たる地位を築いた日本のフレア・バーテンディング界。10周年を
 祝うために協会が準備したのは、ホンモノの国際大会を日本に招致し、ガチ
 ンコの勝負で日本の精鋭たちを世界のトップにぶつけるという舞台でした。

 海外より招待され、決勝に残ったのはTom Dyer(トム・ダイヤー)氏とTomek 
 Malek(トメック・マレック)氏。2008年と2009年のロードハウスのチャンピオン。
 ロードハウスのタイトルは、フレアの選手なら誰もが最も欲しいタイトル。
 まさに真の世界一の称号の証でもありますが、その大会の直近2回のチャン
 ピオンが招待されました。

 日本も負けてはいません。決勝に残った日本人は、ミツ、マイケル、ゴリチョ
 そしてシンの4氏。死ぬ気で世界を目指し、人生の全てをフレアに賭け、日
 本のトップに君臨する4人。大会の意図するガチンコの勝負、舞台は完全に
 整いました。

 場所は東京ディズニーリゾートにある東京ベイホテル東急の巨大な宴会場。
 豪華な舞台の片隅に、私たちナランハもブースを構えて陣取り、すべての戦
 いを目に焼き付けるべく観戦しました。7分という長い時間と、難易度やオ
 リジナリティに比重の置かれた採点方式そして会場の雰囲気も手伝ってか、
 安全志向のかけらも無いアグレッシブな演技で私たちを沸かせてくれました。

 そして、日本選手は敗れ去りました。

 私から見ても、大きな壁があったように見えました。後ほど審査員から漏れ
 聞こえた話によると、点数的にも厳しい差があったとの事。私は、日本の選
 手たちがどれほど志高く身を削って練習しているのかを知っているだけに、
 ある種の無力感を感じました。ただ、ここで引き下がってはせっかく会場に
 出向いた意味が無い。何とかこの良い機会に仕事をしたいと思い、不躾を承
 知でトムとトメックの両氏に突撃インタビューを申し出たところ、快く応じ
 て頂きました。短時間のインタビューではありましたが、早速ご紹介したい
 と思います。

==================

N(以下中):素晴らしい演技でした。お忙しい所ありがとうございます。

トム・ダイヤー(以下トム):いいよ、いいよ、何でも聞いて!

中:それにしてもデカイですね。身長と体重を教えてください。

トム:身長は195cm。体重は・・・そんな事まで聞くの?80kgぐらい。

中:フレア歴を教えてください。

トム:18の時から始めて、今28だから、ちょうど10年かな。

中:今のお仕事は?

トム:大きく分けて4つだね。バーカウンターにも立つし、コンテストで賞金
も稼ぐし、フレアを教えたりもするし、ショーのプロデュースも結構やってる。

中:どの比重が高いですか?

トム:それはその時によって違うけど、職業を聞かれたら、オレは「バーテンダー」
って答えてる。「フレア・バーテンダー」じゃなくて「バーテンダー」だ。やっぱり
お客様にお酒を提供するのが僕の仕事だね。

中:練習はどれぐらいやっているんですか?

トム:昔は1日に8~10時間ぐらい、毎日やってたけど、今は2時間ぐらいかな。
でも練習のやり方が分かって来たから、昔よりも効率的にしっかり練習できていると思う。

中:日本のフレアを見てどう思いますか?(※トムはイギリス人です)

トム:日本人は、個性があってすごく良いと思う。例えばヨーロッパとアメリカでは
フレアの傾向が全然違って、ヨーロッパではオリジナリティとかスタイルがすごく
重視されるんだけど、アメリカではジャグリング的なすごい技を目指す人が多いんだ。
日本人はそういう意味では色んなスタイルの人が居て、ヨーロッパ風の人も、アメリ
カ的な感じの人も、色々だね。僕はヨーロッパスタイルが重要だと思ってる。基本は
1ティン・1ボトルなんだよ。ここをしっかり見せてくれる人が良いね。

中:トムは、2008年にロードハウスを勝ちました。フレア・バーテンダーにとって
夢が叶った瞬間だと思いますが、今後の夢とかはありますか?

トム:良いこと聞くね。確かに、あの時は何かを成し遂げた、夢が叶ったという達成
感があって、逆に長年の夢が叶ったあとの脱力感みたいなものも感じたんだ。でも今は
新しい夢ができて、それを目指して頑張っている。ただ、誰にもまだ言っていないんだ。

中:それはフレアに関係あることですか?

トム:そうだね、フレアの大会に関係あるよ。夢が叶ったら、発表するよ。

中:ありがとうございます。心より応援しています。

==================

中:トメックさん、お疲れ様でした。シビレました。よろしくお願いします。

トメック(以下ト):(がっちり握手)ヨロシク!

中:やっぱりデカイですね。

ト:186cmで、83kg。でもトムには負けるよ。

中:英語お上手ですね。(トメックはポーランド人)

ト:ありがとう。でも、ポーランドはEUに加盟してから英語教育もかなり真剣に
やっていて、結構みんなしゃべれますよ。おかげさまで。

中:フレアとの出会いを教えてください。

ト:ワルシャワのバーでバイトをしていた時に、たまたま職場の先輩がフレアの
真似事みたいな事をしていて、それがきっかけかな。ちょうど17歳の頃。

中:今おいくつですか?

ト:25歳です。フレアを始めて7年半ぐらいかな。

中:今はどういうお仕事をしているんですか?

ト:もちろんこういったフレアの大会に出たりショーをしたりもしているけど、
基本はワルシャワに作ったフレアの学校「フレア・ファクトリー」で教えています。

中:1日の練習時間は?

ト:そうね、日によるけど、今でも1日8時間ぐらいは頑張ってる。教えている
学校に、フレアの練習の設備が整っていて、いつでも心置きなく練習できるんです。
家に帰らない、と同居の彼女からはかなり不評ですが・・・

中:隣にいらっしゃるのが彼女さんですか?綺麗な方ですね。

ト:ありがとう。本当に、朝から晩までフレア漬けの僕のことを、しっかりと
サポートしてくれて、心から感謝している。フレアに全精力を注ぎながら、彼
女とどう付き合って行くのかというのは、僕にはとても重要な問題なんです。

中:ところで、トメックさんは2009年にロードハウスで勝ちましたが、その前の
年、ギリギリで予選落ち(6名決勝進出のところ、7位)でしたね。

ト:あの年は、腹が痛くて、出ようかどうかギリギリまで迷っていたんです。
でも無理をして出て良かった。あの時の悔しさと対策が、次の年に役立ちました。

中:トムにも同じことを聞いたのですが、ロードハウスで勝つ事はフレア・バー
テンダーの夢ですよね。その夢が叶った今、今後の夢の事を聞いてもいいですか?

ト:確かに、ロードハウスで勝つのは私の最も重要な夢であり、目標でした。今の
夢は何かと聞かれれば、それはロードハウスに勝ち続けること。2010年も、2011年も。
フレアの世界一であり続けたい、それが僕の夢です。

中:その為に今でも激しく練習しているんですね。

ト:そう、そして彼女の事も激しく愛しているよ。

==================

番外編:話は自然とトメックの彼女の方へ。彼女の名はパウリーナ。会場で一際
目を引く長身ダイナマイトバディのブロンド美女。不躾を重ね彼女にもマイクを
向けました。

中:パウリーナさん、突然ですが色々聞いていいですか?

パウリーナ(以下パ):いいわよ、何でも聞いて!

中:トメックさんとお付き合いしてどれぐらいですか?

パ:知り合ったのは10年ぐらい前だけど、付き合うというか一緒に住み始めて
2年になるわ。

中:ずばりフレア・バーテンダーと付き合うってどうですか?

パ:まずは悪い所。とにかく寂しいわ。もう、フレアばっかりやってるんだもん。
解ってはいるんだけど、かなり辛い。練習だけで1日8時間以上しているし、それ
以外にスクールで教えたり(以下愚痴長め)

中:いいところも是非少しは・・・

パ:そうね、つまりは彼の事を誇りに思っているし、尊敬しています。

中:パウリーナさんはフレアはやるんですか?

パ:ちょっとね。彼みたいに命がけじゃないけど、練習はしてます。

中:フレアのことでケンカとかはしないのですか?

パ:何言ってんの、もう毎日よ。毎日。我慢できずに文句言っちゃうの。

隣からトメック:本当に、いつもありがとう・・・感謝してるよ。

隣からトム:パウリーナは最高だよ。ホント理解ある。俺も今までシリアスに
付き合ったというのは3回だけど、どれもやっぱりフレアとの両立が課題だった
かも。正直、今居ない歴6ヶ月ぐらいなんだけど、1人は結構ラクだね。

---パウリーナさん段々興奮気味---

パ:ちょっとナカシマさん聞いてよ。世界大会に来るフレアバーテンダーって
ほとんどもう友達なんだけど、彼女が居る率ってどれぐらいか知ってる?ゼロよ。
ゼロ。ほとんどゼロ。○○も、△△も、××も(具体例をひたすら列挙、以下割愛)
も彼女居ないしゲイでもない。いや、●●は結婚したけど、ビザがらみっていう
うわさだし、というわけで、私たちは本当に特別なの。

中:応援しています。お幸せにね!

パ:ありがとう!

==============

 お忙しい中、インタビューに快くお答えいただき、ありがとうございました。
 私のつたない英語を補いリアル感を高めるために口調等を勝手に変えましたが、
 雰囲気だけ感じ取ってもらえればと思います。

 パウリーナさんの参戦で、思わぬプライベートなお話も聞くことができまし
 た。20代の青年の素顔を見ることができたような気がします。本来であれば、
 世界の頂点に君臨するトップのお2人、もう少しフレアや人生に関する事を
 しっかりと聞けたかも知れませんが、私の力不足ということでご容赦ください。

 トム・ダイヤーの真の夢とは何なのか、トメック・マレックの連覇は叶うのか、
 そしてパウリーナさんとトメックの関係は・・・今後のフレア界の動向もしっ
 かりと見届けて参りたいと思います。

==============

 この2人を除いてトップとなったのは、ミツさん。ガーデンというフレア・
 バーで多忙な日々を送りつつ練習を重ね、今年のロードハウスへの切符を手
 にしました。また当日は、ANFAの方のお計らいにより、私たちナランハのス
 タッフが大会会場で無謀にもフレアを披露するということもいたしました。
 見所の多い、思い出あふれる大会でしたが、いささか長文に過ぎますので、
 このあたりで稿を終えたいと思います。ご拝読ありがとうございました。

   
--[ 関連サイト ]------------------------------------------------------

ロードハウス (外部サイト)
トムダイヤー公式Web (外部サイト)
フレアファクトリー (外部サイト)
ANFA (外部サイト)

==================
 2.カタログ配布
==================

 カタログ(バー・ツールVol.6)を無料でお送りしております。
 https://www.naranja.co.jp/bar/catalog-order よりご請求ください。

==================
 3.新商品情報・お知らせ
==================

  ★ナランハ スタッフブログ更新中!
 スタッフによるブログを、営業日は必ず毎日更新しています。
 様々な情報からナランハの日常の様子までお届けしてまいりますので、
 ぜひこまめにチェックをよろしくお願いします。
 /bar/blogs

 ★電話番号がフリーダイヤルに!
 固定電話、携帯電話、PHSどちらからでも通話料無料でご利用いただけます。
 新電話番号は「0120-913-477」です。

==================
 4.8月の休業日のご案内
==================

 8月の店舗休業日は7・11・12・13・14・15・21・28日となります。
 ホームページ・E-mail・Fax等でのご注文は24時間受け付けておりますが、
 お問い合わせへのお返事・商品の発送などは翌営業日以降となりますので、
 予めご了承ください。

==================
 5.次回発行日のご案内
==================

 当メールマガジンの次号Vol.60は2010年9月2日(木)に配信予定です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 発行: 株式会社ナランハ
     https://www.naranja.co.jp/
     https://www.naranja.co.jp/bar

 執筆: N
 Copyright 2010 NARANJA Inc. All Rights Reserved.
 転載の際はご連絡ください。

 登録・解除はこちら: https://www.naranja.co.jp/bar/news-letters

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    
^