カクテルを作るには、どんな道具を揃えればいいですか?

A

カクテルを作る上で欠かせない知識として、「カクテル調整の4技法」というものがあり、この技法によって必要な道具が異なります。以下各技法の説明と、それぞれの技法に必要な道具を紹介しますので、お好みの技法に合った道具をお選びください。

「ひととおり揃えたい!」という方は、ミキシンググラス、ストレーナー、シェーカー、バースプーン、メジャーカップの5点があれば、ブレンド技法以外のカクテルをお作りいただけます。/

【ビルド】 バースプーン、メジャーカップ

グラスに直接材料を注ぎ、そのまま提供する技法のことです。ビルドとは「作る」「仕上げる」という意味の英語で、カクテルの技法においては、「直接グラスにつくる」という意味を持ちます。他の技法と異なり、お客様に提供するグラスで直接カクテルを調整する技法で、最も簡単な方法といえます。ウイスキー&ソーダのように炭酸を含んだカクテルや、リキュールなどのエキス分が高く、比重の異なる材料を使うカクテルの調整に用いられます。攪拌するために長細いバースプーンで混ぜることが多く、炭酸ガスが逃げないよう、また氷が溶けて水っぽくならないように、バースプーンでの回転は原則として2回まで、とされています。

【ステア】 ミキシンググラス、バースプーン、ストレーナー、メジャーカップ

ステアとは「混ぜる」「攪拌する」という意味の英語で、材料と氷を厚手のミキシンググラスに入れ、バースプーンで混ぜ合わせる技法のことです。まず、器具を冷やして氷の角を取るために、ミキシンググラスに氷と水を入れてバースプーンで軽く回転させ、氷を押さえて液体だけを濾し取るストレーナーをミキシンググラスにはめて水を切ります。次に、材料を手早く注ぎ入れ、バースプーンで材料と氷を15~16回ほど回転させます。最後にストレーナーをして、グラスに注ぎ入れます。

【シェーク】 シェーカー、バースプーン、メジャーカップ

シェークとは「振る」という意味の英語で、材料と氷をシェーカーに入れ、強く混ぜ合わせる技法のことです。通常、シェーカーは氷を液体を入れるボディ、液体を濾し取るストレーナー、シェーク時に液体が漏れないようにするフタの役割をしているトップの3つのパーツで構成されており、スリーピース・シェーカーとも呼ばれます。まず、ステアと同様に氷をボディに入れて水を少し加え、軽くステアしたらストレーナーをはめて水を切ります。次に材料を入れてストレーナーとトップをはめます。両手で全体を包むように握り込み、胸の前でリズミカルに7~8回ほど振ります。混ざりづらいクリームや砂糖、卵などの副材料を使う場合は、しっかりと混ざり合うように、より力強く2倍くらいの回数を振ります。最後に、トップだけを外してストレーナーをしっかりと押さえながら、グラスに注ぎ入れます。

【ブレンド】 ミキサー(ブレンダー)、バースプーン、メジャーカップ

ブレンドとは「混和する」という意味の英語で、材料と氷をミキサー(ブレンダー)に入れ、機械の力で氷を砕き、材料と混ぜ合わせる技法のことです。シャーベット状のフローズン・カクテルや、果物を溶かし込んだフルーティーなカクテルを作る際に用いられます。


^