バー・ツール ナランハ メールマガジン Vol. 37 (2008年10月2日 発行)
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ バー・ツール ナランハ インフォメーション メールマガジン https://www.naranja.co.jp/bar ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Vol.37(2008.10.2 発行) ━━ ☆ MENU ☆ 1.ガラス・ツール 2.フレアとの出会いに・・・(ハードボイルド風) 3.価格改定および新カタログ配布 4.新商品情報・お知らせ 5.アルバイトスタッフ募集中! 6.休業日のご案内 7.次回発行日のご案内 登録・解除はこちら https://www.naranja.co.jp/bar/news-letters ================== 1.ガラス・ツール by N ================== 朝晩の涼しさ、そして熱い風呂の気持ちよさに秋を強烈に感じる今日この頃、 皆様いかがお過ごしですか? 私にとって、昔から風呂場こそは思いにふける場所。のんびりと熱い湯につ かり、様々なことに思いを巡らすのは私だけではないと思います。かのグリ ーンスパン元議長は風呂場にて様々な政索を練り、レポートや原稿はよく水 に濡れていたという話を読んだ事がありますが、私が思うのはもっと他愛の ないことで、例えば毛むくじゃらの足を見ながら「なぜ水は透き通っている んだろう?」など考えています。この場合、妄想は水の原子から光の波動、 その相互作用などドンドン微細化しつつも膨らんでいき、指がふやけて終了 するのですが、皆さんはちなみに何故水が透き通るか、ご存知ですか? 話はドンドン脱線していきますが、敢えてこの場所で、私の理解を手短に書 きましょう。物質は、原子で出来ていて、核の周りを電子が漂っています。 ここが不思議なのですが、この電子は、核の周りにある場合、特定の色の光 だけを吸収して元気になる性質があります。 音楽をされる人なら、音で例えるといいかもしれません。例えば「ド」の音 が鳴るトライアングルをたくさん子供たちに持ってもらいます。先生が「ド」 の音のトライアングルをかき鳴らすと、次第に子供たちのトライアングルも この音を吸収して鳴り始めます。先生が「レ」の音をかき鳴らしても、実は 全く反応しません。 物質にある電子も、似たような感じです。例えばある電子は「赤」に反応し て、赤い光を吸い取りますが、その他の光は無反応だったりします。例えば 吸い取る色が紫外線やX線のように、目に見えない光の場合、結局目に見える 光は全部通過するため、透き通って向こうから来る光が見えるのです。 水すなわちH2O(酸素1つに水素2つ)の中では、電子はその構造の中にガッ チリと押さえ込まれており、そんじょそこらの光には反応しません。それで、 透き通って見えます。ガラスが透き通って見えるのもこれと同じ。ガラスは SiO2(ケイ素1つに酸素2つ)という構造をしており、電子はかなりガッチリ 固定されています。さらに鉄や銅などの金属が透き通っていないのは、電子 があまり固定されずフワフワ漂っていて、いろんな光を吸収してしまうから です。科学者でない私がバッサリ単純化したため、色々説明不足があるとは おもいますが、そこはご勘弁。でもだいたいこんな所でしょう。 この文章を書きつつ、ナランハのバーツールをずらっと眺めてみると、不思 議な感じがします。色鮮やかな金属のシェーカーたち、様々な形状のグラス たち、その他多くの道具が弊社のディスプレイに飾られていますが、すべて は光の波動と電子の挙動のなせるコントラスト。光とは何か、そして物質と は何かに思い悩んだ先人哲学者の苦悩さえ感じます。 その中でも本来は他の素材なのに、敢えてガラスで作ったという製品が3つ あることに気が付きました。まず最初は「ガラスシェーカー」。激しい衝撃 が加えられるため、ステンレスという強固な素材で作られるのが普通ですが、 中身が混じりあう様子、振られた直後の気泡入り乱れた色合いなど、光と色 を通して私たちを楽しませてくれます。やはり破損の危険性があるため、業 務としてお酒を作り続けるのには向かないかも知れませんが、そういう損得 を超えた趣きを感じさせてくれます。 もう1つは「ガラスピック」。カクテルピックを敢えてガラスで作りました。 こういう小さなガラス製品は、保管や洗浄の際に割れる危険性が高く、特に ガラスピックは細いため、ほとんど消耗品ではないかと思える程です。皆様 もほとんど見かけることはないかも知れませんが、それゆえの独創性と気品 の高さを感じることができます。 最後が「ガラスメジャーカップ」。単なる計測に用いる場合には、わざわざ 破損の危険性の高いガラスメジャーカップを使用する意味は全くありません が、すべての製作過程をカクテルの一部とするならば、この用品もカクテル に気品を与えてくれます。透明なメジャーカップに注ぎいれられる、色とり どりのお酒たち。混じりあう直前の純粋な色合いを、その瞬間だけ見せてく れるのです。 どうも物思いに耽った文章になってしまいました。これも季節のなせる業で しょうか。そうそう、ウィスキーの美味しい季節にもなりました。そろそろ 筆をおき、1杯頂くことに致します。 --[ 関連サイト ]------------------------------------------------------ ガラスシェーカー 2,940円~ https://www.naranja.co.jp/bar/web-pages/169 ガラスピック 168円~ https://www.naranja.co.jp/bar/web-pages/199 ガラスメジャーカップ 798円~ https://www.naranja.co.jp/bar/web-pages/4571 ---------------------------------------------------------------------- ================== 2.フレアとの出会いに・・・(ハードボイルド風) by S ================== 「フレアで1本、行けるか?」 「はい、分かりました。」と、無表情で応じた私だったが、内心途方に暮れ ていた。いつもと変わらぬ朝。いつもと変わらぬメルマガ会議・・・になるはず だった。フレア絡みの記事は社長の得意分野。私の出る幕は無い。そんな暗 黙の了解は、その社長の一言で脆くも崩れ去った。 「フレア・・・か。」溜息とも独り言ともつかない声とともに、私は天を仰いだ。 こんな夜はバーボンに限る。重厚な扉を開け、マスターの顔も見ずに、おも むろにいつもの席に腰を掛けた。私が無言で入ってきた時は、バーボンを出 す。決してそう頼んだわけではないが、そういう風になっていた。しかし、 視界に入ってきたのは琥珀色の液体が入ったグラスではなく、土気色したマ スターの仏頂面だった。「あいにく、切らしてまして。」これっぽっちも悪 いと思ってないその物言いに、すっかり怒る気力も失せた。どうやら今日は 全てが思い通りに行かない日らしい。それもこれも・・・フレアのせいか。 2001年の夏、私はアメリカに出張に来ていた。北部の五大湖に接するウィス コンシン州の州都マディソン。ちなみに私も帰国してから知ったのだが、映 画で有名なマディソン郡の橋はこのマディソンとは全く関係ないらしい。 え?じゃあどこにあるのかって?悪いがそんなことに興味は無い。でもあれ は確かにいい映画だったよ。クリント・イーストウッドはいつだって最高だ。 おっと、そんな話をするために昔話を始めたんじゃなかったな。当時のナラ ンハには今みたいなバー部門なんて影も形も無く、あったのはジャグリング 部門だけ。そう、ボーリングのピンみたいなのを投げるアレさ。「道具を巧 みに操る」ってのがジャグリングの定義みたいなもんで、まあそういう道具 を色々と売ってたわけなんだが、いっぱしのジャグラーだった私は、毎年ア メリカで行われるジャグリングの世界大会に参加するために、わざわざ日本 から飛行機に乗ってこのアメリカ大陸にやってきた。ここまでは大丈夫かい? さて、こっからが本題だ。会場にはジャグラーを中心に世界中から色んなア ーティストわんさか来てて、そこかしこで無料のワークショップ、平たく言 えば教室が行われてた。まあ、さすがにジャグリングの店で働いてたから、 見慣れた道具ばかりだったけども、そんな中で見慣れない物体を投げてるや つらが居て、思わず足を止めたよ。「なんだあれは!?」ってね。あの時の 衝撃は今でも忘れられない。危険な酒のボトルで軽々とジャグリングをする なんて・・すぐに本物のボトルじゃなくて練習用の割れないボトルだってこと は分かったけど、なにせ生まれて初めて見たからビックリしたね。その場で すぐに基本技を教えてもらい、「こんな面白いモンがあったのか!」ってえ らい感動した。 ・・・これが私とフレアの出会い。ただ、帰国してからは「まあ、面白いけど ジャグリングとはちょっと違うかな」みたいな感じになって、アメリカ出張 の良い思い出として記憶の片隅に追いやられることに。しかし、その翌年、 止まっていた運命の歯車が再び回り出す。某ミネラルウォーターのCMでボ トルを投げるジャグラーとして出演した際、日本を代表するフレア・バーテ ンダーの北條智之氏(現在の全日本フレア・バーテンダーズ協会会長)と共演 させていただき、撮影の待ち時間にお互いの技を見せ合い(私が拝見するほう が主でしたが)、すっかり意気投合。この素晴らしい文化を日本に広めるべく、 練習用フレアボトルの販売をすることになるのだが、そのフレアボトルの仕 入先がアメリカでワークショップを開いていた彼らで、6年経った今もなお 取り引きさせていただいているというのも、数奇な運命に他ならない。 そんなフレアボトルに鮮やかなカラーリングとボトルをあしらったデザイン が斬新な新色が登場。手に取った瞬間、7年前の夏の感動が蘇った。 こんな夜はバーボンに限る。フレアとの出会いに・・・乾杯。 --[ 関連サイト ]------------------------------------------------------ フレアボトル https://www.naranja.co.jp/bar/web-categories/323 ※注:バーに行ったくだりはハードボイルド感を演出するためのフィクションです。 ---------------------------------------------------------------------- ================== 3.価格改定および新カタログ配布 ================== ナランハでは、8月1日より、商品価格の改定を行っております。 詳しくは、弊社サイト https://www.naranja.co.jp/bar/pages/no-longer-exists をご覧ください。 また、新しい価格を反映した新カタログを無料でお送りしております。 https://www.naranja.co.jp/bar/catalog-order よりご請求ください。 ================== 4.新商品情報・お知らせ ================== ★フレアボトル 750ml 新色販売開始 https://www.naranja.co.jp/bar/web-categories/323 ★プラスティック パイントグラス エコノミー販売終了 ================== 5.アルバイトスタッフ募集中! ================== ナランハでは熱意・やる気のあるスタッフを募集しています! 詳しくはこちらをご覧ください。 https://www.naranja.co.jp/bar/pages/recruit ================== 6.10月の休業日のご案内 ================== 10月の休業日は4・11・13・18日となります。 ホームページ・E-mail・Fax等でのご注文は24時間受け付けておりますが、 お問い合わせへのお返事・商品の発送などは翌営業日以降となりますので、 予めご了承ください。 ================== 7.次回発行日のご案内 ================== 当メールマガジンの次号Vol.38は2008年11月6日(木)に配信予定です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行: 株式会社ナランハ https://www.naranja.co.jp/ https://www.naranja.co.jp/bar 執筆: N/S Copyright 2008 NARANJA Inc. 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