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本日(5月13日)はカクテルの日。

1806年5月に発行されたアメリカ・ニューヨークの週刊新聞『バランス・アンド・コロンビア・リポジトリ(The Balance and Columbian Repository)』の紙面で、カクテルとは「蒸留酒に砂糖、水、ビターを加えて作る刺激的な酒」と定義されていました。
このことから、少なくとも1806年5月にはカクテルという言葉は「酒+その他の酒+その他の副材料」を指していたということになります。カクテルという言葉が記録の残っている中で、初めて登場したことにちなんで、5月13日は世界的にカクテルの日とされています。
カクテルという言葉の由来は諸説ありますが、今回は一番有名なお話を一つご紹介。細かい部分が違ったり、一部省略してしまっている部分はご愛敬。
木の枝(コーラ・デ・ガジョ)説

メキシコのとある港町の酒場で、少年が美味しそうなミクスド・ドリンクを作っていた。そこにたまたま立ち寄ったイギリス船の船員たち。当時のイギリス人はお酒を混ぜて飲むという文化があまりなく、非常に珍しく感じた。
その時、ひとりの船員が「それは何か」と少年に尋ねた。当然、船員は作っているドリンクのことを尋ねたが、少年はドリンクを作る際にきれいに皮をむいた木の枝を使ってかき混ぜており、その木の枝の名前を聞かれたと勘違いしてしまった。
少年は「これは、コーラ・デ・ガジョ(Cola de gallo)だよ」と答えた。コーラ・デ・ガジョは英訳すると「テール・オブ・コック(Tail of cock)」。実際にそんな名前の木があるわけではなく、雄鶏(おんどり)の尻尾に形が似ていることから、少年はそのような愛称をつけていた。
以来、ミクスド・ドリンクのことはテール・オブ・コックと呼ばれるようになり、転じて「カクテル(Cocktail)」となったといわれている。
その他にも、こんな説があります。さわりだけご紹介。
雄鶏の尻尾説

ニューヨークの北、エムスフォードという町のバー『四角軒』でのエピソード。カクテル万歳!
ドック・テール説

馬の尻尾→ドック・テール...ドックテール...ドックテール...コックテール。
コクチェ説

薬局の目玉商品、ラムベースの卵酒。飲んでみたい。
カクテルという言葉一つで、これだけのエピソードが語られています。誰かの創作だったり、多少の尾ひれがついていたとしても、どれも非常に興味深く、面白いものばかりですね。
カクテルの長ーい歴史に思いを馳せながら、お家やバー、それぞれの場所で、カクテルを思い思いに楽しんでみてくださいね♪